高い育毛効果が謳われているフィンジア。
ミノキシジルの3倍の効果があると言われている製品ですが、実際のところ本当に効果があるのでしょうか?
そこで今回は、フィンジアの臨床試験データと口コミを使って、徹底的に分析していこうと思います。
フィンジアの最大のメリットについても解説しています。
目次
フィンジアの成分
まずはフィンジアの有効成分について正しく理解しておきましょう。
フィンジアはキャピキシルとピディオキシジルを主成分にしてできているスカルプエッセンスです。
スカルプエッセンスというのは有効成分をブレンドした化粧品という分類です。
なので、正確にはフィンジアは育毛剤ではありません。
しかし、育毛剤じゃないからと言って効果が低いというわけではありません。
フィンジアを構成するこの2つの成分について解説していきます。
キャピキシジル
キャピキシルは、カナダのLUCAS MEYER COSMETICS社が開発した天然由来の育毛成分です。
キャピキシルという成分が自然界にあるのではなくて、「アセチルテトラペプチド3」と「アカツメクサ花エキス」という2つの天然成分を混ぜて作られています。
アセチルテトラペプチドー3
4種類のアミノ酸が合成されてできるペプチドという物質。
(アミノ酸は髪の毛の主成分として使われるため、髪の毛の成長のためにはとても大切な栄養素。)
それだけではなくアセチルテトラペプチドー3は細胞修復作用を持つことが分かっている。そのため、弱ってしまった毛母細胞を修復し、髪の毛の成長を促すという役割を持つ。
その発毛効果はミノキシジルの3倍と言われていることもある。
(あとで詳しく解説します。)
アカツメクサ花エキス
このエキスはビオカニンAとも呼ばる、イソフラボンの一種。
これは、フィナステリド(プロペシア)と同じように5αリダクターゼと男性ホルモンが結びつくのをブロックする。
そのため、AGAの原因であるDHTの発生を防ぎ、抜け毛をなくす役割も持つ。
ただ、頭皮に塗るタイプなためフィナステリドほどの効果は期待できない可能性が高い。
キャピキシルはこのような育毛に有効な成分として最近話題になっています。
キャピキシルの効果をデータで分析
実際にその効果の臨床試験データも公開されているので紹介します。
AGA男性30人(内15人はプラセボ)に4カ月間キャピキシルを使用してもらい、成長期と休止期の髪の毛の割合を計測した実験です。
(参考:キャピキシル臨床試験データ)
成長期の髪の本数が増え、休止期の髪の変数が減っていれば、キャピキシルに発毛効果があると言うことができます。
左のグラフが成長期の本数の変化(Grouwth)、
右のグラフが休止期の本数の変化(Fall)です。
で、結果はグラフにある通り、このようになっています。
プラセボ ⇒ -2%
キャピキシル ⇒ +13%
プラセボ ⇒ +23%
キャピキシル ⇒ -29%
このように、キャピキシルを使用した男性は成長期の髪が増え、休止期の髪が減っているためキャピキシルには発毛効果があるということが分かります。
ピディオキシジル
フィンジアに含有されているもう一つの有効成分。
ピディオキシジルは、育毛のために開発された成分で別名ミノキシジル誘導体とも呼ばれます。
その別名の通り、この成分はミノキシジルと同じような作用を持つと言われています。
これはミノキシジルとほとんど同じ分子構造をしているためです。
下の六角形の部分がピディオキシジルでは五角形になっていますね。
基本的に、同じ分子構造をしている物質は同じような作用があると考えられます(フィナステリドの抜け毛を抑える作用もこのような理由です)。
以上が2大成分の持つ効果です。
まとめるとこんな感じになります。
ポイント
フィンジアの主成分は「キャピキシル」+「ピディオキシジル」。
①キャピキシルは「ペプチド」+「アカツメクサ」で、成長期の髪が増加したデータがある。
②ピディオキシジルはミノキシジルと激似な構造をしているため作用も似ている。
フィンジアはいうほど効果ない?ミノキシジルの3倍は嘘?
このように、キャピキシル+ピディオキシジルでできているフィンジアに期待できるのは発毛です。
(一応抜け毛防止の効果もあります)
これは外用ミノキシジルと同じ効果ですね。
実はフィンジアに含まれるキャピキシルにはミノキシジルの3倍の発毛効果があると言われています。
そのためフィンジアはミノキシジル以上に有効な育毛製品なのではないかと噂されていますが、これは本当でない可能性が高いです。
キャピキシルがミノキシジルの3倍の効果があると言われている理由が次の研究結果です。
培養細胞でミノキシジルとキャピキシル(アセチルテトラペプチドー3)を使用した際の育毛効果を比較した実験です。
このようにアセチルテトラペプチドー3の方が3倍グラフが上昇しています。
しかし、このデータには怪しいところがいくつかあります。
まず、これは人間の頭皮ではなく培養された細胞で行われた実験であること。
そして次に、この研究結果が証明するもの(グラフの上の英文)が「3倍の発毛効果」と明記されていないところです。
「3倍の育毛効果のような何か」というような表現になっています。
なのでこれを、「ミノシジルの3倍生えると言うのは厳しい」という見方をする人が増えています。
あと、これはどんな臨床試験にも言えることなのですが、自社データを公開する場合は、多少その会社に有利なデータが載っているということも考えられます。
(データでも口コミでも鵜呑みにしてはいけません)
もう一つ、
キャピキシルはそのような効果がありながら副作用がほとんどないとされています。
副作用がかなり少ないのはおそらく本当です。
しかし、副作用がないということはその分だけ主作用(発毛)も低くなると考えられます。
このように科学的に分析してみるとフィンジアはミノキシジルほどの効果は期待できないと考えられます。
では次に、科学的な考察ではなく実際に使った人の口コミを見てみましょう。
フィンジアの口コミ
引用元Yahoo!知恵袋
全体的には、発毛を実感したという声があった一方で、逆に髪が抜けてしまったという口コミが目立ちました。
これは初期脱毛のことを言っている人もいると思いますが、明らかにそうではないという人もいたのでちょっと気になるところではあります。
可能性としては、ミノキシジルを使っていた方がミノキシジルをやめ、フィンジアにしたことで今までより効果が落ち、それまでに生えていた毛を維持できなかったのではないかと考えられます。
もちろん口コミを完全に信用してはいけませんが、実際に使った人の評価から考えても、フィンジアよりミノキシジルの方が発毛効果が出る可能性は高いです。
フィンジアの最大のメリットは副作用が少ないこと
口コミを見ていてもそうですが、フィンジアは副作用がほとんどありません。
これは主成分が天然由来だからというのが大きな理由だと思いますが、口コミでも副作用の報告はあまりありません。
副作用がないのはいいことですね。安心して使えます。
これはフィンジアの最大のメリットでしょう。
ただ、副作用が少ないということはそこまで大きな効果も得られない可能性があります。
大きな効果の裏には副作用がつきものなので、その分やっぱりミノキシジルには劣ってしまうと考えられますね。
でも、やっぱりミノキシジルの副作用が怖いという方は使ってみる価値があると思います。
それなりの効果は試験で確認されているわけですからね。
そこら辺の育毛剤よりかは明らかに有効だと思います。
まとめ
フィンジアの効果は本当に期待できるのかということについて解説してきました。
まとめです。
- フィンジアはキャピキシル+ピディオキシジルにより、育毛剤や化粧品類の中ではトップクラスの発毛効果が期待できる
- 口コミでも実際に発毛したという声がある
- しかし、ミノキシジルの方が効果は高い
- フィンジアは副作用が少ない点ではミノキシジルより優れている
となります。
副作用が少ないというのはすごく魅力的ですよね。
副作用に悩んでいる方、怖くて手が出しにくい方は、フィンジアを試してみる価値は十分にあると思います。